食べる

札幌からアクセスしやすい石狩市で地産地消。キャンプ場でBBQをして、北海道らしさを体感しよう!

石狩市/石狩市樽川120-3 他
北海学園大学
法学部法律学科4年 井出惟さん
法学部1年 小黒優菜さん
法学部政治学科3年 福原蓮都さん
経済学部地域経済学科3年 山口朋華さん
※令和3年11月取材

札幌からアクセスしやすい石狩市で地産地消。キャンプ場でBBQをして、北海道らしさを体感しよう!

石狩市は札幌中心部から札幌市北区を抜けた所に位置しており、市の区域が縦に長く、都会的な側面と、自然あふれるルーラル地域の側面を併せ持っています。
さらに、札幌から車で一時間程度と、気軽に遊びに行くことができ、札幌・小樽・函館など道内の有力な観光地にも負けない美味しい食べ物や思い出になる場所がたくさんあるのにもかかわらず、私たち札幌在住の若者や、観光客の注目を集めているとは言えません。
また、道民(北海道民)は無類のBBQ(バーベキュー)好きです。海水浴場や、自宅のガレージなど、気軽にBBQを行う文化があります。
それは、北海道は関東などに比べて夏季の気温が涼しいため、外で活動がしやすいことに加え、土地も広く隣の家との距離があるため、煙や臭いの問題が発生しにくいこと、さらには、北海道にはジンギスカンを食べる文化があり、屋外で七輪を使って肉を焼く習慣があったためではないかと考えています。
今回は、そんな北海道らしさを体感して石狩市の魅力を知ってもらうべく、地産地消をテーマに石狩市の周遊コースをご紹介します。

周遊する順番は、
とれのさと→厚田港朝市→厚田キャンプ場→道の駅あいろーど厚田→望来の坂→わがまま農園カフェ→番屋の湯
となっています。

BBQに必要な新鮮素材が揃う JAいしかり地物市場とれのさと


まずは食料調達。最初に行くのは、札幌の都心から車で約30分のところにある「JAいしかり地物市場とれのさと」です。こちらでは石狩市でとれた新鮮な野菜やとれのさと限定の加工品など、BBQにぴったりな食材が多数並んでいます。野菜は一部を除き石狩市の農家さんから直接仕入れており、壁には仕入先の農家さんの写真が飾られています。石狩の農家さんが作った安心かつ新鮮な野菜と、スーパーではなかなか買えないブランド豚「望来豚(もうらいとん)」や、「樽川(たるかわ)ポーク」など、石狩市が誇るおいしい豚肉を購入できるという大きな魅力があります。

~石狩産のこだわりお肉たち~


こちらのジンギスカンはエゾシカを加工しています。農家さんにとって害獣であるエゾシカをただ駆除するのではなく、加工して消費することによって命を大切にする、生産者さんのそんな思いが込められています。エゾシカジンギスカンはよく味が染み込み、臭みのない食べやすいお肉です。
そのほか同様にエゾシカを使用したソーセージ、石狩ホルモン、玉ねぎを使ったつけダレが人気の羊肉「とれのさとオリジナルジンギスカン」など、珍しいお肉も購入することができます。さらに先ほど紹介した「望来豚」のロースも扱っています。望来豚は脂身が甘くあっさりとした味が特徴で、この望来豚を贅沢にBBQの材料として手に入れることができます。

~農家さんから直接仕入れた新鮮な野菜~


こちらの「きたあかり」はホクホクとした触感が特徴のため、じゃがバターに適した品種です。皮ごと焼いて中身を見るときれいな黄色みと栗ジャガイモと呼ばれるほどの甘さを感じられます。北海道といえばじゃがバター、有名な北海道の味覚を最大限のおいしさで楽しめます。

色々な野菜を手に入れることができる「とれのさと」ですが、中でも驚いたのは品種の多さ。かぼちゃ一つでも「バターナッツ」や「ダークホース」、「プリメラホワイト」など沢山の種類が並んでいます。北海道の恵みを食べ比べることもできますね。
今回取材したのは秋で、紹介したのは秋の野菜になります。BBQシーズンの夏にはさらに沢山の種類の野菜から選ぶことができることでしょう。
石狩の野菜とお肉をまとめて買うことができる「とれのさと」にぜひお立ち寄りください。

~旅の前に甘いソフトで気分を上げる~


「とれのさと」では食材の購入ができるだけでなく石狩市のお土産品も買うことができます。また、ソフトクリームを楽しむことができるのも大きな魅力です。ソフトクリームの味は季節によって違い、私たちが訪れた秋の終わりはかぼちゃ味でした。落花生味やイチゴ味など、旬の果物や野菜の味を楽しめます。またこのソフトクリームはとっても大きいので満足感もすごいです。ぜひ、BBQの食材を買った後の一休みにソフトクリームを食べ、気分を上げて出発してみてはいかがでしょうか。

<基本情報>
名称:JAいしかり地場市場とれのさと
住所:石狩市樽川120-3
電話:0133-73-4500
営業時間:夏期(4~11月):9時半~17時
冬期(12~3月):10時~15時
定休日:冬期毎週水曜日

新鮮な魚と賑わう朝市

~キャンプ場の近く 季節によって変わる魚の色~


「とれのさと」でお肉や野菜を購入したら、国道231号を北上し、厚田港朝市に向かいます。朝市はキャンプ場の近くにあるため、とれたての魚介類を新鮮なうちに購入し、すぐキャンプ場まで運ぶことができます。朝市は4月上旬から10月中旬まで開催しており、5月からカレイ・タコ・にしんの一夜干し・はたはたの干物が、6月から7月にはヒラメが並びます。夏はウニが手に入ることも…。
厚田港朝市は毎日お昼ごろまで開催されており、「とれのさと」の買物後でも十分間に合うところもうれしいポイントですね。

~驚きの安さと量~



朝市の最大の魅力はこの価格の安さです(写真に注目!)。スーパーでは目にかかれない安さです。また、「市場で魚を仕入れ、近くで焼く」という、都会ではなかなかできない体験を気軽に楽しめるというのも、キャンプ場が近い厚田港朝市の特徴です。
朝市ではそのほか飯寿司やニシン漬けなども扱っています。季節や日によって並ぶ魚介類も変わりますので、ぜひその日見つけた魚介類を贅沢にBBQで楽しんでみてください。

<基本情報>
名称:厚田港朝市
住所:石狩市厚田区厚田7-4
電話:0133-78-2006
営業時間:4月上旬から10月中旬 7時から14時頃まで

自然と石狩を存分に味わう 厚田キャンプ場


今回の周遊コースのテーマであるBBQを楽しむことができるのが「厚田キャンプ場」です。コロナの影響により人との距離(ソーシャル・ディスタンス)の確保が求められているこの時代に、自然の中で開放的な気分が楽しめるキャンプがブームとなり、厚田キャンプ場にもたくさんの人が来場したそうです。
厚田港朝市から厚田キャンプ場への道は一方通行となっていて、行きは月形厚田線(道道11号線)を通るルートで目的地へと向かいます。帰りは峠道を通り、「道の駅あいろーど厚田」の駐車場へと出てきます。帰りの山道には木々が生い茂り、木々の間からは海を見ることもできます。

厚田キャンプ場内には牧佐内(ぼくさない)川が流れており、遊ぶことはもちろん、9月上旬には秋鮭が遡上する姿を見ることができるかもしれません。他にも木々の間にはりめぐらされたワイヤーロープを滑り降りるジップラインを楽しむことができます。
さらにキャンプ道具一式の貸し出しを行い、手ぶらキャンプを楽しめるプランもありでしたがとても人気だったそうです(2021年は7~9月の毎週土日のみの実施)。将来的に、キャンプ場の中心にある管理棟で食材を扱う冷凍自販機の設置や食品販売を行うことで、更に便利なキャンプ場にしていきたいと考えているそうです。たくさんの人にひとときの癒しを与えるだけでなく、楽しい時間を過ごしてもらうため、厚田キャンプ場は進化を続けています。厚田キャンプ場の中に溢れる自然が私たちにもたらしてくれるワクワクがたくさんあります。自然豊かなキャンプ場で、石狩の食材をBBQで味わいながら、楽しい時間を過ごしませんか。

<基本情報>
名称:厚田キャンプ場
住所:石狩市厚田区厚田 石狩市あいろーどパーク内
電話:0133-78-2100(現地管理センター)
0133-78-2300(期間外は(株)あい風)
開設期間:4月29日~10月31日

楽しみ方は人それぞれ 道の駅 石狩「あいろーど厚田」

~缶詰から感じる石狩の歴史と魅力~

道の駅「あいろーど厚田」は、年間40万人もの人が利用する大人気の道の駅です。
石狩市は日本で初めて缶詰工場が建てられたという歴史があり、道の駅では豚汁やカレーなどバラエティに富んだ缶詰商品を取り扱っています。飲み物の自動販売機の横には、人気商品「いしカリー」の自動販売機も設置されています。「いしカリー」は、トイレに立ち寄ったツーリング客など、様々な人がつい買ってしまうような看板商品となりました。



また、初めて製造された缶詰商品ポスターが施設内に飾られており、地場産品販売コーナーでは、そのデザインを模した缶詰を購入することができます。
道の駅は厚田キャンプ場からのアクセスも良く、キャンプ場へ行く前に立ち寄って、飲み物や食べ物を買い足すのにも大変便利です。その際にはBBQのお供に缶詰もいかがでしょうか。

~「石狩」へのこだわり~

石狩の魅力を感じることができるのは缶詰商品だけではありません。石狩産の野菜や果物を加工したジャムやジュース、石狩産の卵を使用したプリンや焼き菓子、饅頭や最中といった和菓子なども売られています。
道の駅で取り扱っている商品のラベルシールを見ると、どれも石狩市の会社の名前や石狩の産品の名前が書かれていました。「あいろーど厚田」には150社ほどの企業が石狩市にまつわる商品を提供していて、それらをここで一気に購入できてしまうのです!また、地元の方が手作りした魅力的な雑貨なども取り扱っています。地元産にこだわった商品は、観光客のみならず、地元の人からも愛されています。

~見て楽しむ~

「あいろーど厚田」では、買い物や食事を楽しむことのほかに、見て楽しむこともできます。屋上展望バルコニーでは潮風に当たりながら、美しい水平線と「厚田港朝市」など港の風景を眺めることができます。また、道の駅から歩いて行くことのできる「厚田展望台」は、プロポーズにふさわしいロマンチックなスポットである「恋人の聖地」に選ばれ、天気の良い日には、光が差し込んで輝くステンドグラスや、日の光が海面に反射した美しい景色が見られるかもしれません。

<基本情報>
名称:道の駅 石狩「あいろーど厚田」
住所:石狩市厚田区厚田98番地2
電話:0122-78-2300
営業時間:10:00~16:00
定休日:年中無休

道の駅あいろーど厚田からの帰路、海の見ゆる坂に来たりて厚田を望む。

道の駅あいろーど厚田から札幌方面へ帰る途中、日本海オロロンライン(国道231号)を走っていると、進路の右側に駐車スペースが見えてきます。
ここは、望来の坂(もうらいのさか)といって、望来坂上と望来坂下という名前の2つのバス停のちょうど中間に位置しており、国道231号線沿いの下り坂の途中にある絶景スポットです。ここからは日本海が一望できるほか、中央には暑寒別岳等の山々、坂の右側に見える丘陵地帯には風力発電の風車を見ることができます。
キャンプやBBQの心地よい疲れとともに石狩市の絶景を振り返り、札幌駅まであと30km。英気養い、帰路につくことにしましょう。

<基本情報>
名称:望来の坂
住所:石狩市厚田区望来

わがまま農園カフェ

周遊の休憩に、そして少し早い夕食としてオシャレなカフェに立ち寄るのはいかがでしょうか?周遊ルートの国道231号線から少し離れてしまいますが、地元食材を使ったオススメのカフェがあるので紹介させていただきます。今回は店のオーナーを務める田中勝吉さんと調理を担当される三女の恵美さんにお話を伺いしました。

~名古屋から石狩に新規就農 地元食材にこだわったカフェ~

店のオーナーである田中勝吉さんは、サラリーマンを辞めて名古屋から石狩に新規就農されました。その後、敷地内の改築した納屋でカフェを開業。料理全般は、約10年間東京で調理師としての経験がある三女の恵美さんが担当しています。料理で使用される野菜のほとんどは農園で収穫され、料理のメインにも使われる豚肉も地元石狩産の望来豚を使用するなど、地元食材にこだわったカフェです!

~野菜の味を最大限引き出す栽培へのこだわり~

田中さんは、「有機栽培」と「農薬を使わないこと」を栽培のこだわりポイントとして話してくれました。現在農園ではトマト・アスパラ・とうもろこし・ジャガイモを中心に20種類近くの野菜を栽培しており全ての野菜を20年間農薬を使わずに栽培しています。虫がいれば一匹ずつ手作業で根気強く取り除き、野菜一つ一つと向き合ってきました。土作りにもこだわり、有機物を投入し、化学的に合成された肥料を使わず消費者の安心安全を重視しています。

そんな農園で採れる野菜は野菜本来の味が最大限発揮されている点が特徴であると高岡さんは語ります。石狩特有の粘土質の土壌と無農薬によって濃い味わいを作り出し、トマトなどの甘いものはより甘く野菜本来の味を一層際立たせる自慢の野菜です。

~わがままサラダBOWL~

新鮮野菜を使用したお店の定番メニューです。中央には地元のノースベストファームで飼育された望来豚のベーコンと、「飛ぶ鳥農場」で北海道産100%の餌を食べている鶏の平飼い卵が添えられており、農園で採れた野菜と地元の農家の方から提供された野菜をふんだんに使用したボリュームたっぷりな一皿です。新鮮かつ野菜本来の素材の味を堪能できる私のオススメの料理です。

~丹波栗の秋味パフェ~

秋ならではの栗を使った秋季限定パフェです。ゴロっとした食べ応えのある栗に、パンケーキ・コーヒーケーキにソフトクリームと栗好き、そして甘党にはたまらないパフェです!栗もオーナーの田中さんのお知り合いから提供していただいている物だそうです。
※季節限定メニューです。

~望来豚のロースト 玉葱のソース~

地元のブランド肉である望来豚をメインに使ったローストです。お肉はとても柔らかく、かつ望来豚の特徴でもある脂身から出る旨味と甘味を堪能できる一品です。望来豚を味わいたい方に是非食べていただきたいオススメのニューです!
※季節限定メニューです。

~蕎麦粉のガレット~

ガレットのモチモチとした食感と新鮮な野菜を同時に楽しむことができる一品です。蕎麦粉の風味を楽しみつつ、それぞれ味の異なる数種類の野菜を味わうことができます。
※季節限定メニューです。

~鶏ムネごぼうとかぼちゃのオープンサンド~

甘味のあるペースト状のカボチャとマヨネーズが和えられた酸味の効いた鶏ムネ肉を、もっちりとしたパンと一緒に味わえる料理です。パンは当別町の人気パン店「きみかげ」のものを利用しているとのことです。

<基本情報>
名称:わがまま農園カフェ
住所:石狩市八幡町高岡87-3
電話:080-1885-0050
営業時間:11:00~日没 ランチは14:30まで

凛とした姿で御殿に佇む姫が好む茶褐色の湯

石狩川と日本海が交わる弁天町には、かつて北海道の漁業界においてニシン漁が覇権を握っていた時代の産物である鰊御殿(番屋)を模した建物の温泉「番屋の湯」があります。

まず、店内に入るとこの番屋の姫とご対面。名前は湯姫(ゆき)ちゃんと言い、店員さん曰く、温泉の似合う動物として、猿かカピバラで迷ったそうだが、猿だと中庭の青空天井から逃げられてしまうと考え、癒し効果も期待できるカピバラにしたそうです。

ここの温泉は茶褐色で源泉100%。他の温泉と比べ、湯冷めしにくく保温効果があることが特徴で、館内は休む場所も充実しているので、満足してくつろげます。
店員さんオススメのくつろぎ方は、まず温泉に入って体を温め、その後はランチバイキングもやっている食堂にて食事をし、お腹が満たされたところで2階の小型テレビ付きリクライニングでゆっくりと心を満たしていくというものです。


ここは一日周遊した疲れを癒やしてくれる場所で、宿泊もできます。是非来てみてはいかかがでしょうか。カピバラクッキーも売っていますよ。

<基本情報>
名称:石狩天然温泉 番屋の湯
住所:石狩市弁天町51-2
営業時間:10:00~24:00
定休日:なし
※メンテナンスの為、年に2~3回休館しますが、その際はホームページにて告知されます

関連記事

TOP