北海道に「おいしさ返し」。 今、時を経て壮大な恩返しがはじまる。

株式会社北海道アイ/取締役社長 松村伸一郎氏
●札幌市中央区南21条西10丁目1番24号
●設立 2019年8月29日
●従業員 11人
※令和3年6月取材

※写真
久原本家グループ社主河邉哲司氏(最前列左から4人目)
株式会社北海道アイ取締役社長松村伸一郎氏(最前列右から2人目)

北海道に「おいしさ返し」。
今、時を経て壮大な恩返しがはじまる。

30年以上も前のこと。社主は明太子の原料であるたらこを求めて自分の足で北海道を歩き回りました。その時に出会ったたくさんの人々にいろいろご指導をいただいたご恩をずっと胸に抱き今、30年の時を経てようやく北海道への恩返しが始まりました。100%北海道のものを使うということが難しいとされる中で、「絶対に北海道産のたらこしか使わない」と強い思いから生まれた恩返し。株式会社北海道アイの取締役社長松村伸一郎氏(以下、敬称略)にその思いを伺いました。

 

北海道のおいしい食文化を全国に。

———「株式会社北海道アイ」設立の背景と思いをお聞かせください。

松村 当社設立の背景には、久原本家グループと北海道との深い関わりがあります。当グループは30年以上にわたり、博多名物である“からし明太子”ブランド「椒房庵 」の原料となる上質なスケトウダラの卵をはじめ、玉ねぎや昆布等、多くの北海道食材を商品に使用させていただいています。その感謝の思いを形にすべく、「北海道産の食材で、北海道のおいしい食品や食文化を、北海道から全国に」をお伝えするための事業として、「株式会社北海道アイ」を2019年8月に設立いたしました。
北海道の幸と出会って、久原本家の今があります。発展のベースにはずっと北海道があり、いつか何かの形で恩返ししたいと思い続けていました。それが北海道の幸を、人を幸せにするモノづくりでお返しする「おいしさ返し」でした。

北海道には今、追い風が吹いている。

———恵庭に食品工場建設を決められた理由と概要をお聞かせください。

松村 30年間の思いを形にすべく工場を建設する運びとなり、その場所を恵庭と決めました。恵庭は札幌・新千歳を結ぶJR線と国道36号線の交差地点に位置し、交通のアクセスや視認性が高いことに魅力を感じました。豊富な地下水や天然ガスなどの産業インフラが充実している点も考慮しました。敷地面積は約18,000坪(約60,000㎡)、延床面積は約1,800坪(約6,000㎡)。2022年夏の竣工と稼動を目指しています。
北海道は今、すごく追い風が吹いていると思います。温暖化といわれていますが、これも北海道においてはプラス。今まで以上にいろいろな作物に挑戦できますし、寒暖差も農作物にとっては好条件。食品保存においても高温より低温の方がベストとなります。
また実際に恵庭に住んでみて、とても住みやすいマチだということが実感できました。私事ですが、妻は生粋の福岡の人間で、最初こちらに来るということで、「雪はあまり得意じゃない」と実はあまりいい顔をされませんでした。しかし、実際に住んでみると、北海道の中でも恵庭はそれほど雪が多くないですし、家の中が暖かい。そして四季があっていいね、と恵庭が大好きと言ってくれるようになりました。

北海道の食材を使って、「おいしさ」に磨きをかけていく。

———さまざまな「道民ごはん」を発信されていますが、恵庭の新工場ではどのような製品を製造されるご予定ですか?そしてこれからの夢をお聞かせください。

松村 「たべよう北海道」シリーズをはじめ、これから北海道ブランドを中心とした新製品の生産体制を整えてまいります。また、北海道の食材を使って、「おいしさ」により磨きをかける、そのような研究施設(ラボ)を準備しています。北海道の大地で北海道の皆さんと一緒に北海道の素材、食材を生かした商品を全国、そして世界へ展開出来るように開発を進めていきたいと考えています。社主はずっと申しておりました。「北海道の人で、北海道のモノで、北海道のお金で事業をするんだ」と。いつかご恩返しをしたい。そんな思いから「北海道アイ」が生まれました。北海道に骨を埋める覚悟で、この恵庭を拠点に、地元の方々の雇用機会も設けながら、共に発展していきたいと願っています。

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