最大の財産は人。その想いこそゴールドの輝き。

伊藤組土建株式会社/人事部 新谷祐里氏
●札幌市中央区北4条西4丁目1番地
●設立 1946年2月18日
●従業員数 420名 (2023年4月1日現在)
URL:https://www.itogumi.co.jp/

※令和6年2月取材

最大の財産は人。
その想いこそゴールドの輝き。

北海道を見渡せば、そこには伊藤組土建株式会社が手掛けた数々の歴史的建造物や都市インフラ整備などの足跡があります。昨今では、円山動物園オランウータン館新築工事も施工。そこに記されたコンセプトが、「日本で一番しあわせなオランウータンにしてあげたくて」。そんな同社は2023年6月、「北海道働き方改革推進企業認定制度」において、ゴールド認定を受けました。北海道の発展と共に歩みながら大きな仕事を成し遂げる一方で、常に大切にし続けてきたのはこまやかな「働く人」への想い。しあわせと思えるような働き方を推進したい、という同社ゴールド認定の背景を人事部の新谷祐里さん(以下、敬称略)に伺いました。

働き方改革の制度で受けた最高認定

———「北海道働き方改革推進企業認定制度」におけるゴールド認定について、その背景についてお聞かせください。

新谷 「北海道働き方改革推進企業認定制度」は、道内企業の働き方改革の取組を促進し、さらに企業の持続的発展や労働者の福祉増進に資することを目的としています。
この制度は2019年に創設・申請開始となったのですが、当社は制度創設時より申請を進めており、その時点で早々にホワイト認定を受けることができました。同制度が開始される以前から当社は働き方改革を進めていましたので、すぐにその取組がホワイト認定に値するものであると評価されたのです。
そして年を追ってシルバー認定、2023年にはゴールド認定を受けました。4つの認定グレードがあり、各企業の働き方改革の取組の熟度が査定され、それぞれの獲得ポイントに応じて認定を受けることになります。今回ゴールド認定を受けることで、もちろんお客様への信頼も厚くなりましたし、なによりも「これまで以上に女性活躍推進、次世代育成、働き方改革を進めていく!」という会社全体の意識が高まりました。

女性が活躍する姿はかっこいい

———評価されている項目の中で「多様な人材の活躍」が挙げられていますが、その具体的な取組内容をお聞かせください。

新谷 建設業界は男性が活躍する場という認識が強いですが、当社は女性技術者が12名在籍しており、そのうち7名が現場監督として活躍しています。現在、(一社)日本建築業連合会では、建設業界で働く女性を「けんせつ小町」と名付け、活躍する女性を増やすための活動を行っています。当社でも同会が開催する「けんせつ小町ツアー」や現場見学会座談会への積極的な参加を促しています。
建設業が女性にとっても働きやすく、働き続けられる労働環境を実現したいという想いで立ち上げられた「けんせつ小町」ですが、実際に技術や設計、プロジェクトを進める中で、女性ならではのこまやかな視点が生かされた、いい仕事につながっていると評価されています。女性から見ても、現場で働く「けんせつ小町」は凛々しくてかっこいいと思いますね。また、外国人社員3名も各現場に配属され、それぞれにとてもモチベーションが高く、日本人社員と共に活躍しています。

これからも未来の担い手育成のために

———働き方を見据えながら、御社が今後さらに目指していくもの、未来に向けての展望をお聞かせください。

新谷 当社が自慢できる働き方の改革はこの他にも、育児短時間勤務制度を小学校就学終期まで利用可能というものがあります。法定では3歳未満ですが、当社では小学校就学終期まで。勤務修了時間になって席を立つ女性に対しても職場の目は優しく、女性にとってお母さんになっても安心して働けるのはとてもうれしい職場環境といえます。
また、病気休業等に利用することができる積立休暇制度の整備、男性の育児休業取得率向上のための取組などもあります。当社にとって最大の財産は人。働くことへの情熱や意欲を持てる職場環境づくりへの取組や、多様な人財の育成が何よりも重要と考えています。また、学生向けの現場見学会やフィールドスタディ、幼児・児童向けの見学会なども積極的に開催し、建設業界にとって重要な未来の担い手の育成に努めています。
当社設立は1946年ですが、産声を上げたのは1893年。当時の札幌は人口わずか27,000人あまり。前年の札幌大火により多くの家々が消失し、新しい建設の力が望まれていた時でした。まさに黎明期の新天地で伊藤組土建は総合建設業へのスタートを切りました。
札幌は現在、随所で再開発が進められています。札幌駅界隈も新しく美しいビルが次々と誕生しています。そんな中で当社のビルはずっと変わらず。大火の中で、この札幌をなんとかしなくてはならない、と先陣を切った先人たちの思いを察すれば、札幌を見つめ続け年月を積み重ねてきた当社のちょっと古いけれどどっしりとしたビルは、紛れもない私たちの誇りです。
当社はこれからも北海道を想い、働く人を想い、「つくるのは未来の歴史」を信念に、時代を切り開く槌音を高らかに鳴り響かせていきます。

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